男性の同性愛者の呼び名といえば、「ゲイ」または「ホモ」という言葉が一般的ですが、この2つの言葉には微妙なニュアンスの違いがあります。
日本においては一般的に、「ゲイ」と「ホモ」はほぼ同じ意味合いの言葉として使われていますが、当の同性愛者本人にとっては、この2つの言葉からくるイメージというのは全く違うものなのです。
「ホモ」という言葉は元々「ホモセクシャル」の略語であり、本来はこの言葉自体には悪い意味合いはありません。
しかし、バラエティー番組などでネタにされるうちに、「ホモ」という言葉は「オカマ」という言葉同様、差別的な意味合いで使われることが多くなりました。
つまり「ホモ」という言葉からは、男性なのに女っぽくなよなよしている男性を蔑んでいるようなニュアンスが含まれてしまうのです。
もう一つの「ゲイ」という言葉は、「ホモ」に比べると、比較的最近使われるようになった言葉ですが、こちらは元々フランス語で「陽気な」「自由奔放な」というような意味であって、同性愛者を指す意味合いの言葉ではありませんでした。
しかしヨーロッパの方では、同性愛者が派手に着飾り、自由奔放に性を謳歌した時代もあったことから、現在の同性愛者たちもこの「ゲイ」という言葉を、前向きに自分達を表現する呼び名として使うようになったようです。
ですから、同じ男性の同性愛者を指し示す言葉でも、「ゲイ」は肯定的、「ホモ」には侮蔑的なニュアンスが含まれているといっていいでしょう。
では女性の場合はどうかというと、女性の場合呼び名として一般的なのは「レズ」ですね。
しかしこれにもやはり、侮蔑的なニュアンスがどうしても含まれるため、同性愛者の女性たち自身は「ビアン」という言葉で自分たちを呼ぶことが多いようです。
こうした同性愛者たちの心情について理解が薄いと、「ホモ」も「ゲイ」も、「レズ」も「ビアン」も同じだろ、と思ってしまいがちです。
しかし、呼ばれる側にとっては、その言葉の違いひとつで、深く傷つけられてしまうことだってあるのですから、注意しなければいけませんね。


